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5月8日未明の地震から学んだこと
5月8日未明の地震から学んだこと
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080508/24741?cd
5月8日、午前1時45分、地震発生。「あ、また地震」と思い、起き上がる。茨城県南東部の鹿行(ろっこう)地域は、東が鹿島灘。茨城県沖は地震の巣なので、それなりの震度でもあまり驚かない。「さっき(同日午前1時2分、茨城県沖、M6.3)より強いな。震度4くらいかな。まあ何もひっくり返らないし、でも周りはどんな様子かなあ」とテレビをつけてみた。
「水戸放送局のテレビ画像です」と、局の外に向けたカメラがとらえた町が揺れてる画像を見ている最中に「緊急地震速報です」。何だこりゃ、と一瞬戸惑ってしまったが、P波(初期微動)を関知して地震速報が流れることを思い出した。しかしなんとも遅すぎる。
午前1時45分に発生した地震は、気象庁の発表によると茨城県沖(北緯36.2度、東経141.7度)を震源とし、深さは約40キロ、マグニチュードは6.7。一方、独立行政法人の防災科学技術研究所は、震源の深さを約88キロ、マグニチュード6.8と発表している。
最大震度5弱の水戸市と震源地とは約150キロ離れている。P波が到達するのに18秒くらい、S波が到達するのに、約37秒。とすると、P波とS波との伝播(でんぱ)には18秒くらいの差があったはず。処理時間に10秒かかったとしても、S波が到達する8秒前には放送できたのではないか。実際は、揺れが到達してから数十秒あとになってからの情報発信だったと思われる。どうなっていたのだろう。ぜひとも発表が遅れた原因を解明して、善後策を講じていただきたい。
被害のない規模のものだったから良かったが、被害のある地震は確実に近々発生する。今回の規模の地震でも、東京に近い震源だったら、何かが棚から落ち、誰かが転んでけがをする、などの被害は出ていたと考えられる。今回のものは、良い予行演習くらいに考えられないだろうか。
さらに、震源の深さの情報が、気象庁や防災科学技術研究所など、情報発信元によってまちまち。観測点も装置も違うものによって判断しているのだから、違うのはやむをえないとしても、まるで違う深さが発表されると、何が正しいのか、どこのデータを信用していいのか、戸惑ってしまう。
この震源域では、5月5日ころから地震が多発している。その1つひとつを見ると、やはり発表された震源の深さがばらばらである。太平洋プレートの上側か下側か、ということになるのだが、その震源の深さによって、地上の揺れ方の影響は大きく異なってくると思われる。先々を考える上でも正確な震源の特定は、大切な要素のはずである。
今後もこのような地震はたくさん起きるだろうから、今回のものもデータ見直しや観測者の協議など、精度を上げる機会としてほしい。
『「全国を概観した地震動予測地図」報告書』(05年3月23日、地震調査研究推進本部 地震調査委員会発表)によると、南関東でM7程度の地震が今後30年以内に発生する確率は70%程度なのだそうだ。また、同報告書では、茨城県沖のプレート間地震(M6.8程度)は90%程度、とも発表されている。まだ発表はされていないが、今回の地震がこれに相当しているとも考えられる。
とにかく、南関東は「待ったなし」の状況が刻々と近づいていると言える。このような情報は、風評被害を起こしかねないなど、取り扱いが大変難しいが、だからといって、情報を伝えることを躊躇(ちゅうちょ)していては、被害を軽減させることは決してできない。責任うんぬんの問題ではない。命を救えるか否かの問題である。
情報は、多いに越したことはない。情報を受け取る側が、きちんと正しく判断できるよう、啓発されていなければならない、それをどうするか、と考えるべきであろう。今後を考える上で、人災を伴わなかった大変良い参考となる地震が起きてくれたのではないだろうか。
「天災は忘れたころにやってくる」と言うが、天はちゃんと事前に警告を発してくれているのではないだろうか。心して今回の地震を受け止めたい。
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